Experimental Animals
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PCR法および培養法によるラット鼻腔, 気管および口腔ふきとり材料からのMycoplasma pulmonisの検出率の比較
後藤 一雄国田 智寺田 英司伊藤 豊志雄
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1994 年 43 巻 3 号 p. 413-415

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抄録
5ヵ所のマイコプラズマ汚染施設および2ヵ所のマイコプラズマ非汚染施設由来のラットの鼻腔, 気管および口腔ふきとり材料からMycoplasma pulmonisの検出をPCR法と培養法で行い, その検出成績を比較した。鼻腔では, PCR法と培養法でそれぞれ, 34/54, 30/54, 気管ではそれぞれ, 31/54, 28/54および口腔ではそれぞれ, 12/39, 30/39が陽性を示し, 鼻腔および気管ではPCR法の検出成績が培養法のそれを上回ったが, 口腔ではPCR法の検出成績は著しく低かった。また, 両検査法での一致率は, 鼻腔と気管でそれぞれ48/54 (88.9%) , 49/54 (90.7%) ときわめて高かった。これらの結果から, 臨床材料からのM.pulmomsの検出は鼻腔または気管ふきとり材料を用いたPCR法が迅速性および感度の面で有用であることが示された。
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© 社団法人日本実験動物学会
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