1994 年 43 巻 3 号 p. 417-420
毒性試験に用いた実験用ビーグル犬のなかで生後7ヵ月齢および9ヵ月齢の2例の雄性ビーグル犬に角膜Dermoidがみられた。肉眼的には角膜からの発毛が観察された。1例については, 角膜から毛を抜去したにもかかわらず, 約70日後には再び発毛が観察された。病理組織学的検査では, メラノサイト, メラニン顆粒, 毛, 毛包, 脂肪織, 皮脂腺および汗腺が角膜上皮と固有質に認められた。実験用ビーグル犬の場合, 角膜Dermoidの発現率は非常に低いことが4ヵ所の生産業者からの情報により確認できた。