ファルマシア
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18F]トリフルオロメチル化:1つだけ異なるフッ素を導入する方法
丹羽 節
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2014 年 50 巻 7 号 p. 691

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抄録

ポジトロン断層法(positron emission tomography:PET)は陽電子放出核種を利用する生体内分子イメージング技術であり,医療の現場や生命科学研究において活用されている.PETに用いられる放射性核種は幾つかあるが,含フッ素医薬品の開発が盛んである近年では18Fの利用が大きな注目を集めている.トリフルオロメチル(CF3)基は多くの医薬品に存在する重要な官能基であり,近年銅錯体を用いる導入法が盛んに報告されている.しかし,CF3基に18Fを導入したPETプローブの開発は簡単ではない.サイクロトロンで発生する18Fはごく少量であり,基質への複数導入は困難である.したがって,CF3基に1つだけ18F を導入する必要がある.既存の方法は前駆体の合成が容易ではなく,18F PETプローブ合成法として課題を残していた(図1,a).
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Tomashenko O. A., Grushin V. V., Chem. Rev., 111, 4475-4521 (2011).
2) MacNeil J. G. Jr, Burton, D. J., J. Fluor. Chem., 55, 225-227 (1991).
3) Huiban, M. et al., Nat. Chem., 5, 941-944 (2013).

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© 2014 The Pharmaceutical Society of Japan
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