2014 年 50 巻 7 号 p. 693
タンパク質–タンパク質の構造変化を伴う相互作用は,シグナル伝達等において非常に重要な役割を担っている.しかし,その構造解析は困難な場合が多い.特に,膜タンパク質のように脂質膜の存在が不可欠である場合,X線解析のための結晶化そのものが困難であり,また結晶状態では動的性質の情報取得には限りがある.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Gustavsson M. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 110, 17338-17343 (2013).
2) Sengupta I. et al., Nat. Chem., 4, 410-417 (2012).