抄録
医薬品医療機器総合機構(PMDA)において,医薬品や医療機器の審査とそれに関連する業務にあたる担当者が,最先端の科学的知識に基づいて判断できるように,医療にかかわる科学技術の最先端を切り開いている科学者と相互の意思疎通を図るための場として,2012年5月に科学委員会が設置された.その後約2年の間に何が達成されたか,何が更に求められているのか述べてみたい.表記したように著者はこの委員会の委員長を務めてきたが,PMDAと科学者集団との意見を調整,集約しながら運営してきた立場上,本文は事実の記載に留めたい.しかし,構成や取り上げている内容は個人的な見解に基づくものである.