今年, 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は創立10周年を迎えた. これまでPMDAは, レギュラトリーサイエンスを基本として, 審査の迅速化と質の向上, 安全対策の強化, 医薬品副作用被害救済制度の広報と請求事案処理の迅速化等に積極的に取組んできた. その結果, ドラッグラグの改善, 安全確保体制の確立, 救済給付件数の大幅増加などの成果を上げ, 国民の健康・安全の向上に寄与してきた.
このような中, 昨年策定された日本再興戦略等では, 世界に先駆けて革新的な製品の実用化を促進するためにPMDAの体制強化が求められている. PMDAはこれらの社会的な要請に応えるために, 今後, より一層の審査の迅速化や安全性確保に取組み, 加えて国際化にも注力することで, 世界第一級の審査 ・ 安全対策を担う機関を目指していく. 本稿では, PMDA創立10周年を記念して2月8日に開催された 「PMDAフォーラム」 について紹介する.
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