ファルマシア
Online ISSN : 2189-7026
Print ISSN : 0014-8601
ISSN-L : 0014-8601
ミニ特集 話題
新しい薬剤師卒後研修制度の構築を目指した薬剤師レジデント制度
橋田 亨
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 52 巻 8 号 p. 749-751

詳細
抄録

薬剤師の卒後研修制度としては,従来から大学病院を中心に実施されていた薬剤師研修生制度がある.中には,40年以上継続している実績を有した施設もあり,これまでに病院薬剤師の養成に重要な役割を果たしてきた.一方,薬剤師レジデント制度はその歴史も浅く,施設ごとに独自の運営がなされている.我が国で薬剤師レジデントを標ぼうしているプログラムは大きく2つに分類される.すなわち,薬剤師研修生制度と同様に学部卒業後あるいは大学院修了後の薬剤師の最初のキャリアとしての初期研修プログラムと,ある程度の薬剤師経験あるいは研究・教育歴を経た後に特定の分野におけるスペシャリストを目指す専門薬剤師プログラムに大別される.後者の具体例としては,がん専門薬剤師の養成を目的としたレジデント制度がある.筆者は,これまでに平成23,24年度日本病院薬剤師会学術委員会学術第6小委員会「卒後臨床研修としての病院薬剤師レジデント制度に関する調査・研究」および,平成25年度厚生労働科学研究費補助金(医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業「6年制薬剤師の輩出を踏まえた薬剤師の生涯学習プログラムに関する研究:代表研究者 乾 賢一」の中で,分担研究者として「新たな卒後臨床研修制度の構築に関する研究」に取り組んだ.その成果をもとに,卒後臨床研修としての薬剤師レジデント制度の現状について紹介する.

著者関連情報
© 2016 The Pharmaceutical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top