2017 年 53 巻 7 号 p. 702_3
マクロファージをLPSで処理すると炎症性サイトカインの産生が誘導される.さらに,LPSで2回目の処理をすると,1回目のLPS処理と比較して,炎症性サイトカイン産生の増加が観察される.プライミングとはこのような現象を指し,1回目の刺激に対する反応と比較して,2回目の刺激に対する反応性が増大することや反応時間が短縮することを意味する.プライミングはミクログリアでも観察される.プライミングが誘導されるメカニズムについてはマクロファージでの解析が進んでおり,1つのメカニズムとしてエピゲノム状態の変化が関与することが示されている.