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ワクチン・ギャップ
添田 博濱田 篤郎
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2019 年 55 巻 11 号 p. 1063_1

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抄録

ワクチン・ギャップとは,世界保健機関が接種を推奨しているワクチンが,国内では公的な定期接種になっていないか,あるいはそもそも国内に導入されていないという状況のことを指している.この原因としては,予防接種の副反応による健康被害を背景とした慎重な行政の対応が影響していると考えられている.これまで,我が国で接種可能なワクチンの種類は欧米と比較して20年遅れていると言われていたが,2010年以降から小児肺炎球菌ワクチン,Hibワクチン,HPVワクチンなどが,2012年には不活化ポリオワクチンが導入された.また,これらのワクチンのほかにも,従来からあった水痘やB型肝炎ワクチンが定期接種化されるなど,現在はこのワクチン・ギャップが解消に向かっている.

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© 2019 The Pharmaceutical Society of Japan
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