ファルマシア
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ミニ特集 最前線
ゴマリグナン酵素進化から学ぶ特化代謝観
Back to Nature, Learn from Wild
小埜 栄一郎村田 純堀川 学
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2021 年 57 巻 8 号 p. 715-720

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抄録

ゴマ(シソ目ゴマ科ゴマ属 Sesamum spp.)は種子にフェニルプロパノイドの二量体のリグナンと呼ばれる植物特化代謝物を蓄積している。セサミンに代表されるリグナンは多様な生物活性を有しているものの、同じフェニルプロパノイドから生合成されるフラボノイド類に比べると医薬や食品分野では認知度は低い。それらの多岐に渡る薬理活性については優れた先行文献に譲り、本稿ではリグナン代謝物の多様性がどのようにして生じているか、つまり特化代謝の進化をゴマの栽培種と野生種の酵素活性の比較を通じて論じたい。

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© 2021 The Pharmaceutical Society of Japan
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