ミニ特集:最近の疫学
ミニ特集にあたって:新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより,疫学研究が一躍脚光を浴びたが,もともと疫学研究は感染症だけでなく,その他の疾病をはじめとした,健康に関連する様々な問題に影響を与える要因を探り関係性を明らかにすることで,国民の健康増進に大きく寄与してきた.近年では健康・医療に関する情報量も多くなり,いかに情報を正しく扱って疫学研究に結びつけるかも重要となってきている.今回のミニ特集は「最近の疫学」として,疫学研究に欠かせない医療統計やデータベースの活用法も含め,薬学と関連の深い種々の疫学研究について解説していただいた.
表紙の説明:田辺三菱製薬史料館は,本社ビル竣工を機に2015年5月に開館した.同社の歴史は,1678年(延宝6年)初代田邊屋五兵衞が,大阪・土佐堀田邊屋橋(現・常安橋)南詰で合薬「田邊屋振出薬」の製造販売を家業として,店舗を開いたことに始まる.本史料館には,創業当時の軒下看板や大正時代に使用していた提灯をはじめ歴史的資料の数々を展示しているほか,原寸大で忠実に再現した明治時代の田邊屋の店先にて,田辺三菱製薬ならびに「くすりの町・道修町」の歴史を映像で紹介している.