ファルマシア
Online ISSN : 2189-7026
Print ISSN : 0014-8601
ISSN-L : 0014-8601
ミニ特集 最前線
抗体の部位選択的化学修飾による機能性付与
佐藤 伸一
著者情報
ジャーナル 認証あり

2023 年 59 巻 10 号 p. 893-897

詳細
抄録

本稿では、筆者らが開発した高反応性化学種を利用したヒスチジン残基(His)およびチロシン残基(Tyr)の修飾法と抗体の機能化について紹介する。触媒による一重項酸素の産生の反応場を大きさ約10 nm程度のIgG抗体に適用することで、Fc領域選択的なHis修飾を達成した。また、IgG抗体において相補性決定領域(CDR)に限定的に存在するTyrを標的とすることで、CDR選択的なTyr修飾法を開発し、化学修飾による抗体の免疫センサー分子化に成功した。

著者関連情報
© 2023 The Pharmaceutical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top