繊維学会誌
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無捲縮性ケラチン質纎維に捲縮性を賦與する研究
第1報 發煙硝酸蒸氣によるアンゴラ兎毛の捲縮性賦與
奧 正巳坂口 育三
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1952 年 8 巻 2 号 p. 73-74

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抄録

捲縮性の少いケラチン質纎維に主として化學處理によつて捲縮性を増加せしめて可紡性を高める目的で本研究を開始した。其代表的纎維としてアンゴラ兎毛を選んで發煙硝酸の蒸氣中で處理した。その研究結果を總括すると次の通りである。
1) 發煙硝酸の蒸氣中に室温で處理したアンゴラ兎毛は處理時間25時間以内ならば時間が多くなるにつれて黄變し,又捲縮性の増加と共に纎維抗張力も増加するが伸度は幾分減少する。
2) 同樣の處理を30時間以上行うと時間が多くなるにつれて捲縮性は激増するが纎維の強伸度並に重量の減少を招く。
3) 以上1), 2)の實驗結果の原因に就いて考察した。

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