抄録
最近、盛んに使用されつつある抗菌および防汚性能を有する建材の実用的な評価方法は、未だに確立されていない。そこで著者らは、表面抵抗によって抗菌および防汚建材の性能を評価することを試みてきた。本報では、防汚性能を有する光触媒系外装タイルに関して、屋外暴露試験約1年および促進耐候性試験3,000時間を行い、表面抵抗による評価方法を適用して、汚れと表面抵抗との関係を調べるとともに、汚れを呈するときの防汚建材の活性を表面抵抗によって求めることを目的とした。その結果、タイルの汚れと表面抵抗とが対応していることが分かった。したがって、表面抵抗によってタイルの汚れを定量的に評価することが可能であると考える。