抄録
長期耐久性を要求される鋼構造物は、一般に下塗り塗膜、中塗り塗膜、上塗り塗膜と機能を分担した複層塗膜で仕上げられる。しかし、近年の社会情勢から、塗装コスト削減、環境負荷低減は必須である。この命題の解決手段として、耐候性に寄与するシリコーン樹脂と防食性に寄与する弱溶剤可溶な新規エポキシ樹脂を基体樹脂に用いて、シリコーン架橋とエポキシ架橋による塗膜の複合化技術を開発した。これにより下塗り塗料と上塗り塗料の機能を有する環境対応・省力型高耐久性塗料の開発が可能となった。開発品の耐候性はシリコーン樹脂系上塗り塗料と同等で、防食性も従来のエポキシ樹脂系下塗り/ウレタン樹脂系上塗りの塗装仕様と同等であった。