抄録
本研究では、既存の既調合珪藻土塗材を利用するだけではなく、左官業者が無機系結合材であるしっくい・せっこうを用い、現場調合で珪藻土添加する場合を想定し、吸放湿性の向上効果を検証した。検証方法としては、JISA6909建築仕上塗材に規定されている吸放湿試験を適用した。また、一般的に水蒸気の吸放湿性はメソ細孔に起因すると説明されているため、塗布後材料の細孔分布と比表面積を測定した。その結果、珪藻土の種類やその形状によって、また、結合材であるしっくいやせっこうによっても塗布後の吸放湿性能に違いがあることがわかった。特に、吸放湿機能を向上した珪藻土、もしくは粒状珪藻土を添加した場合は、メソ細孔が発達し、吸放湿性の向上効果も顕著であった。