抄録
建築材料の洗浄性は耐久性能として重要であるにもかかわらず、未だに標準化された方法が確立されていない。本研究の目的は生物による汚れ、物質による汚れのどちらにも適用出来る促進的な評価方法を開発することにある。洗浄の対象となる汚れは、生物系ではかびを、物質系では塵埃に限定した。評価方法の構築にあたって、まず現場で行われている洗浄と対応していること、次に操作が過度に複雑でなく繰り返し再現性が良好なことに留意した。本報告ではまず材料を汚染処理し、次に開発した試験機を用いて洗浄し、人間の手による洗浄性との関係を比較・検討した。