抄録
半導体製造工場などの生産施設では,様々な静電気障害が報告され,その床材は帯電防止性能が必須となっている。しかし,従来の帯電防止性能の耐摩耗性は低く,帯電防止性能が劣化するケースもみられる。そこで筆者らは,様々な劣化外力に対して,十分な耐久性を持つ帯電防止床材を開発し,促進劣化後も十分な帯電防止性能を有していることを確認した。しかしながら,本開発品に関しては,帯電防止性能の経時変化など不明な点も残されている。ここでは,冬期施工における帯電防止性能の経時変化を確認し,初期養生条件および施工条件が帯電防止性能に及ぼす影響について報告する。