日本建築仕上学会 大会学術講演会研究発表論文集
2008年大会学術講演会研究発表論文集
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タイル・レンガ
透明樹脂皮膜によるタイル張り外壁改修工法の検討と性能評価
*松本 幸二古川 雅一柳原 正伸牛丸 正照染谷 宏
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 10

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抄録
タイル張り外壁においてはタイルやモルタルの剥離・剥落という事例が発生し大きな社会問題となっている。そのためタイル等の剥落を防止することを目的として、アンカーピンニングやエポキシ樹脂注入技術が使用されている。しかし、それらの技術のみでは目地部分の劣化やクラック等による漏水や躯体コンクリ-トの中性化による鉄筋の爆裂を防ぐことは難しい。そこでタイル張り外壁の防水を目的として透明な樹脂皮膜の併用を検討した。検証の結果、樹脂皮膜の併用はタイル張り外壁に防水性を付与させることが可能であり、また剥落防止にも効果があると判断できる。本工法は繊維ネットや繊維混入樹脂皮膜を使用する剥落防止工法とは異なり、透明性の高い樹脂皮膜を使用するためタイルの意匠性変化を極限まで抑えることが可能であり、安全性と意匠性の両方に配慮した工法であると考える。
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© 2008 日本建築仕上学会
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