抄録
こけら板は、採取された木材の産地をはじめ、生育環境、伐採時の年輪密度をはじめとする様々な条件により、屋根材としての耐久性に関わる基本的性質が大きく相違するといえ、特に人工木においては、天然木と比較して材の損傷や木材成分の溶出が顕著となり、その結果、使用年限が天然木の25年より短くなる傾向にある。本研究では、その3に続き,秋田県産の各種樹齢の人工・天然木の切り出し試験体を用いて、異方性を考慮した要素試験体の針状要素の貫入抵抗性,圧縮強度特性を行い、その基礎的性質を把握した後に,実際のこけら材を用いた力学的性質を評価するために、曲げ試験を行ない、曲げたわみ特性を評価した。