抄録
集合住宅を維持・管理する上で、適切なメンテナンスを行い、老朽化した部位の改修を行うことが重要である。内外装の仕上塗材においても、美観のほか、躯体の保護に関わるため、適確な老朽度判定を行うことが必要である。その3では、その1で検討した塗膜の老朽度判定手法の検討を目的とし、コンクリートに新設・改修仕様の仕上塗材を施工した試験体を、石狩、つくば、東京、沖永良部に10年間屋外暴露し、塗膜の各種性状について測定を行った。その結果、塗膜の劣化性状として、改修仕様は、新設仕様と比較して、光沢保持率の低下と白亜化の進行度は小さいが、色差は大きくなる、白亜化の進行と光沢保持率の低下は関連深いなどの知見を得た。