麦わら由来合板とは,小麦の繊維をMDIにより加熱加圧成形した合板である。本研究は,麦わら由来合板の厚みを変化要因として,その物性および耐久性に加え,木造軸組耐力壁への適用性の検討を行なった。その結果,曲げ強さおよび曲げヤング係数はJAS-構造用パネルの基準値との比較において,強軸方向では下回ったが,強度の異方性は極めて少なかった。また,12mm厚の麦わら由来合板を用いて行なった面内せん断試験では,壁倍率が2.9~3.3倍程度となり,90mm角以上の木材の筋かいを入れた軸組に相当する耐力を有することが明らかとなった。