抄録
日本は木造建築を現在でも多く採用する国であり木材を使用する場面が多い。しかし、天然木は寿命が短く、メンテナンスが難しい。低炭素化社会の流れがある昨今天然木を利用した建材は採用しにくい。そこで石材や木材などの天然素材が持つ特有のテクスチャーを再現したフィルムシート建材が現在様々な公共施設などの構造物の内装及び外装に使用されている。しかし、フィルムシート建材は天然素材の持つ表面形状の表現性に乏しい。そこで現在注目されているのが天然素材特有のテクスチャーを再現したアクリルシリコン樹脂を使用した天然素材調厚膜仕上げ建材である。一般にフィルムシート建材は施工が簡易であるとされるが、アクリルシリコン樹脂を用いた本材は曲面下地への使用やカッターナイフなどで簡単に裁断加工が出来る為、施工上の作業効率はフィルムシート建材に劣らない。更に表面形状がフィルムシート建材に比べ表現性に富んでいる。表現性に富む建材を使用し、印象評価を高めていくことは、これからの改修工事が多く行われると予想される住宅、公共施設などにおいてユーザーが材料を選択する際の選択肢を増やす事に繋がる。表現性を高めることによって、居住空間の印象評価を高められるかを検証する。