抄録
改修工事や建替え工事において、外装タイルの復元や保存の提案を求められることがある。既存建物から再利用を目的として取出したタイルには、裏面にモルタルが付着していることが多く、このモルタルを効率的に除去することが課題であった。このようなニーズに対して、著者らは酸を用いるタイルの再利用工法を開発した。本報では、(1)モルタルを効率的に除去するための酸の条件を決める試験、(2)酸によりモルタルを除去したタイルに残留する塩分の分析、(3)酸浸漬したタイルが接着性に及ぼす影響を確認する試験を行った。その結果、開発工法には塩酸を用いることとし、酸浸漬したタイルは残留塩分により接着性に影響を及ぼすことからモルタル除去工程後に洗浄工程を設けることとした。