抄録
粉体塗料は揮発性有機化合物(VOC)を排出しないため、環境に配慮した塗料として注目されている。近年ふっ素樹脂とポリエステルとを複合化した新しい粉体塗料が開発された。新しい材料については、促進耐候性試験の結果と屋外暴露試験との相関が取れない。そこで、ふっ素樹脂粉体塗料とそれらの新しい粉体塗料について実部材へ適用し、実建物で耐久性を追跡評価するとともに、各地で屋外暴露試験を実施することを計画した。屋外暴露1年の結果、いずれの粉体塗料も早期塗膜劣化などの初期異常がないことを確認した。また、暴露環境の厳しい宮古島では、高耐候性グレ-ドのポリエステル粉体塗料の軽微な塗膜劣化が認められ、ふっ素樹脂系と比較すると、耐候性に劣る傾向が認められた。さらに、ふっ素樹脂とポリエステル樹脂との複合粉体塗料についても、一部の種類で劣化の兆候が認められた。