日本建築仕上学会 大会学術講演会研究発表論文集
Online ISSN : 2760-3423
2016年大会学術講演会
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2016年大会学術講演会研究発表論文集
環境保全に配慮した焼付け塗装仕様の検討
その27 粉体塗料を塗付した屋外暴露試験片の分析
*北川 将司近藤 照夫後藤 善光近藤 豊三野浦 公介
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p. 181-184

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抄録
建築用アルミニウム合金材料に対する環境に配慮した塗装仕様を継続的に検討している。本報では、沖縄県2ヶ所(伊計島・藪地島)で84ヶ月間の屋外暴露試験をした粉体塗装試験片を対象として、塗膜の表面や剥離裏面及び試験片断面を分析した結果を述べている。それらの結果および既報で報告された内容に基づいて、塗膜表面に付着した物質や塗膜を浸透した物質を推定して、塗膜劣化に与える影響を検討した結果をまとめると、以下のとおりである。(1) 暴露試験片の塗膜表面に付着している塗料成分以外の元素であるNaやSは、短期間における屋外暴露で塗膜劣化が確認される伊計島暴露試験片の方が、多く検出される。(2) 塗膜膨れが発生した剥離塗膜の裏面や素地表面部からは、塗膜表面から検出されたNaやSのほかにClも検出されている。これらの物質が塗膜の劣化や素地の腐食を促進している可能性が考えられる。(3) 塗膜断面の分析結果から、塗膜膨れ部の塗膜裏面や素地表面には、アルミ二ウムの酸化物が存在している可能性が示唆される。以上のような結果から、屋外暴露試験では、Na、S及びClなどで構成される物質が塗膜表面に付着した後、塗膜内部へ浸透して素地まで到達することにより、塗膜の膨れや素地の腐食を促進されていることが示唆される。今後も、詳細な検討と報告を継続していく予定である。
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