日本建築仕上学会 大会学術講演会研究発表論文集
Online ISSN : 2760-3423
2016年大会学術講演会
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2016年大会学術講演会研究発表論文集
環境保全に配慮した焼付け塗装仕様の検討
その28 クロムフリー系化成処理のエッチング方法による検討5
*野浦 公介近藤 照夫北川 将司児玉 純一後藤 善光
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p. 185-188

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抄録
建築用アルミニウム合金材料に対する加熱硬化形塗装におけるクロムフリー系化成皮膜処理と、有機溶剤を含まない粉体塗料を適用する技術課題を継続的に検討している。本報では、クロムフリー系化成皮膜処理の前工程であるエッチング処理がポリエステル粉体塗装の耐久性に与える影響や暴露場所による劣化の差異を屋外暴露試験によって検討しており、主要な結果は以下のとおりである。(1)3か所で実施した結果において、HAA硬化形ポリエステル粉体塗装試験片では、Xカット部からの膨れ発生程度が暴露場所によって大きく異なる。沖縄1では全試験片で0.5~5.0mmの膨れが生じるのに対して、沖縄2と沖永良部では膨れが生じないか軽微な状態に留まっている。このような暴露場所による差異は、既往の研究報告と一致している。(2)エッチング処理を施さない化成処理皮膜にHAA硬化形ポリエステル粉体塗料を塗装した一部の試験片端部では、沖縄の2か所で24か月間屋外暴露をすると、7.0~8.0mmの膨れが生じている。したがって、粉体塗装の耐久性には、化成皮膜処理の前工程であるエッチング処理や化成皮膜処理薬剤の選定が影響を与えると判断できる。(3)イソシアネート硬化形ポリエステル粉体塗料は全ての試験場所において、HAA硬化形ポリエステル粉体塗装試験片と比較して、膨れの発生が軽微である。(4)全ての暴露試験場所において、12か月から24か月の間に膨れが拡大している試験片が見られる一方で、多くの試験片で新たな膨れ発生が見られないか、膨れの大きさに変化が見られていない。したがって、前工程であるエッチング処理を含む化成皮膜処理とポリエステル粉体塗料との組合せに対する耐久性評価には、北緯28度以南の南西諸島における屋外暴露試験が有効である。
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© 2016 日本建築仕上学会
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