主催: 日本建築仕上学会
会議名: 日本建築仕上学会2018年大会学術講演会(第29回研究発表会)
回次: 29
開催地: 東京大学(弥生)弥生講堂 一条ホール(農学部)
開催日: 2018/10/24 - 2018/10/25
p. 25-28
本報では、南西諸島の4か所で実施した屋外暴露試験36ヶ月を経過した結果から、クロムフリー系化成皮膜処理の前工程であるエッチング処理が粉体塗装に与える影響を検討している。本報の結果から、以下のようなことがいえる。(1)4か所で実施した屋外暴露試験において、沖縄県伊計島と宮古島で暴露したHAA硬化形ポリエステル粉体塗料を塗装した全試験片のXカット部に、顕著な膨れが発生している。一方、藪知島と沖永良部島では、膨れの発生は軽微である。また、塗膜の光沢低下についても、暴露試験場所および硬化形式による差異が確認される。このような劣化傾向の差異は、既往の研究と一致している。(2)伊計島および藪地島で実施した屋外暴露試験において、エッチング処理を施さないクロムフリー系化成皮膜処理に、HAA硬化形ポリエステル粉体塗料を塗装した試験片の端部に、顕著な膨れが確認される。このことから、粉体塗装の耐久性向上には、化成皮膜処理の前工程として酸によるエッチング処理が有効である。(3)ポリエステル粉体塗料の硬化塗膜は、HAA硬化形よりイソシアネート硬化形の方が耐候性に優れる実験結果となり、既往の研究成果と一致している。(4)既往の研究成果で提示しているように、北緯28度以南の南西諸島における屋外暴露試験では、24ヶ月程度の期間によって耐候性の評価が可能である。