日本フットケア学会雑誌
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特集:フットケアに必要な靴と装具
Charcot foot の足をケアする靴と装具~糖尿病との関連を中心に~
竹島 憲一郎早稲田 明生
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2019 年 17 巻 1 号 p. 13-18

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抄録

【要旨】Charcot foot では糖尿病などによる知覚障害のために,非感染性に関節脱臼や骨折などが生じる.自覚症状がないまま足部や足関節の不安定性が生じ,足部のロッカーボトム変形などをきたす.治療開始時期が遅れると,不可逆的な骨性の変化をきたし,胼胝や潰瘍の形成から下腿切断に至るリスクも非常に高いため,適切に診断を行い整形外科医が早期から治療へとかかわる必要がある.早期に診断がつき total contact cast や靴型装具で対応していけば良好な結果が得られることが多いが,保存療法に抵抗し骨性の変形が進行する場合もあり,その際には手術療法に踏み切る必要がある.手術では足底接地が可能となるように足部と足関節の正しいアライメントを可能な限り温存することが重要である.偽関節や感染などの合併症が発生することも多く,治療期間が長期間にわたることも多いため,治療にあたっては患者および患者家族への教育はもちろん,看護師,理学療法士,義肢装具士を含めた多職種の連携が必要不可欠である.

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© 2019 日本フットケア学会
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