森林研究
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Print ISSN : 1344-4174
梁ヶ谷試験地の水文観測報告
福嶌 義宏鈴木 雅一友村 光秀
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1981 年 53 巻 p. 131-143

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抄録
梁ヶ谷験地は,琵琶湖集水域のうち冬期に積雪の多い地域の雨水流出特性と森林の物質循環を調査するために設けられた。流域面積は70ha,急峻な斜面を持つ流域で,落葉広葉樹の二次林とスギの造林地により被覆されている。地質は秩父古生層である。
1978年12月から行なわれている気温,積雪量,雨量,流出量の観測結果をとりまとめた。年平均気温は13.1℃で,年最大積雪深は50~96cmであった。
梁ヶ谷の短期流出は直接流出率が極めて小さいことが特徴である。キネマティックウェーブ法を基本とする並列斜面モデルを用いて検討した結果,流域の30%を表面流発生域とし等価粗度N=1として良好にハイドログラフが再現された。残りの70%の斜面からの早い中間流成分は認められない。梁ヶ谷の直接流出率が低い理由はこの早い中間流成分が生じないためと推測された。
水収支から求めた年蒸発散量は,約600mmで,琵琶湖南部山地で求められている値より約100mm少ない。蒸発散量を季節別に較べた結果,南部地域との蒸発散量の差異は主に冬に生じていることがわかった。
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© 1981 京都大学フィールド科学教育研究センター
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