2006 年 5 巻 p. 197-205
日本において90年代半ばから,森林資源勘定体系に関する研究が活発に行われてきた.森林資源勘定とは簡単にいえば,森林関連の資源および環境情報について整合性,包括性に優れた会計学的枠組みの中で扱おうとするものである.森林資源勘定の整理の仕方は様々だが,(1)森林勘定,(2)林産物勘定,(3)森林管理勘定,(4)林地勘定の4つの勘定によって構成されるものとして本論文では捉える.本論文では,日本における森林資源勘定研究について再考し,今後の森林管理にとっての重要性を提示することを目的とする.