2009 年 8 巻 p. 45-61
富山県内で実施された研究結果をもとに, 冠雪害リスクが高いスギ林分や林木の特徴をとりまとめた. その結果, 冠雪害リスクは富山県西部の低山帯で高い傾向が認められた. この理由として, 冠雪害に弱い品種であるボカスギ林が多かったこと, 気温が比較的高いために付着力の大きな雪が降ることがあげられた. 冠雪害リスクが高い林分は, 平均形状比が大きい, 斜面方位が風下側に位置する, 斜面形状が凹地形であるなどの特徴があった. 冠雪害リスクが高い林木は形状比が大きい, 樹幹ヤング率が小さいなどの特徴があった.