ソフトウェア工学の基礎ワークショップ論文集
Online ISSN : 2436-634X
第28回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2021)
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JavaScriptにおける非同期処理に対応した層活性手法
鳥海 健人福田 浩章
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p. 127-132

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抄録

文脈指向プログラミング (COP: Context Oriented Programming) は,文脈に依存した振る舞いをモジュール化するためのプログラミング手法である. COPは,プログラム中に横断的に存在する文脈に依存した振る舞いを層 (Layer) としてまとめ,その層を活性化・非活性化することで現在の文脈に即した振る舞いに切り替える.COPは,様々な言語でライブラリとして提供されており, JavaScriptのライブラリである ContextJSもその一つである.JavaScriptを用いた Web開発では,リクエスト処理やイベント駆動といった非同期処理が頻繁に用いられているにも関わらず,現状の ContextJSは非同期処理を前提としていないため,非同期関数実行時に期待した結果が得られないことがある.そこで本研究では,非同期処理に対応した層活性手法を提案する.提案手法ではリクエスト処理やイベント駆動など,複数種類の非同期タスクを監視し,層の活性化状態を管理する.そして,本研究を使用した Webアプリケーションを実装し,動作を確認するとともに有効性を示す.

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