主催: 角田 雅照, 柗本 真佑
会議名: 第29回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2022)
開催地: 島根県松江市
開催日: 2022/11/10 - 2022/11/12
p. 113-122
近年のシステムはパッケージソフトやクラウドサービス等のブ ラックボックス化されたソフトウェアを利用したものが多い.このよう なシステムにおける障害対応はシステムから出力されるログを調査する ことが一般的である.しかし,大規模なシステムになるほどログの量が 膨大となり,障害原因の調査にはコストが掛かる.そこで本論文では出 現頻度の低いログメッセージには異常動作が含まれる可能性があるとい う考えをもとに,ドメインに依存しない少数のログ抽出による異常動作 を検出する手法の提案を行う.膨大に出力されるログから少数の疑わし いログメッセージを抽出することにより,障害調査のコスト削減や,早期 に障害を特定する手法への発展が期待できる.また,提案手法を実際に 運用されている複数のアプリケーションに適用した.結果,抽出された ログメッセージには障害が含まれていることを確認できた.