日本薬理学雑誌
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創薬シリーズ(6)臨床開発と育薬(21)(22)
RAD-AR活動と医薬品リテラシー
海老原 格
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2012 年 140 巻 4 号 p. 170-173

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抄録
医薬品が登場する,患者さんがそれを用いる.いたって単純なことだが,実は重大な意味が込められている.「登場する」とは,「患者さんの苦しみを和らげたい」との製薬企業の希(おも)いを患者さんに伝えること,「用いる」とは患者さんがその希いを受取る,希いが伝わることではないかと考える.勿論仲介する人はいるが.「伝える—伝わる」が成立するとき医薬品は人類共有の財産となる.それが育薬だと思う.ただ医薬品にはメリットだけではなくデメリットがあることを忘れてはいけない.しかし,情報の力を借りることでデメリットを抑えメリットを十分に引き出すことができる.適正使用ということである.RAD-AR活動は,医薬品適正使用確保のために生み出されたものである.くすりの適正使用協議会は,RAD-AR活動を永年展開している.最近の動きを紹介するので,皆さん,ご参考にしていただければ幸甚である.
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© 2012 公益社団法人 日本薬理学会
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