日本薬理学雑誌
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ヒスタミンH1受容体の蛋白キナーゼCによるリン酸化と脱感作
藤本 勝巳大田 和美寒川 賢治吉川 潮荻野 敏福井 裕行
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1998 年 112 巻 supplement 号 p. 143-147

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抄録
ヒスタミンH1受容体情報伝達は蛋白キナーゼCを活性化するホルボールエステルを与えることにより脱感作される。クローニングにより構造決定されたヒトH1受容体の第3細胞内領域には蛋白キナーゼCのリン酸化可能部位としてのコンセンサス配列が相当数見いだされた。そこで、蛋白キナーゼCによるH1受容体の直接のリン酸化が脱感作を引き起こすかどうかを調べた。ヒトH1受容体の第3細胞内領域のセリン-396およびセリン-398が蛋白キナーゼCのリン酸化部位と考えられた。そして、セリン-398のリン酸化がH1受容体の脱感作に大きく関与することが明らかとなった。
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