日本薬理学雑誌
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内毒素による発熱に対する Aminopyrine とSodium Acetylsalicylate の解熱作用について
西尾 晃加納 晴三郎
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1981 年 77 巻 1 号 p. 9-13

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抄録
ウサギを用いて内毒素による発熱に対する aminopyrine の解熱作用が中枢性であるか否かについて sodium acetylsalicylate のそれと比較検討し以下の成績を得た.1)aminopyrine(50または 100mg/kg)の静注はウサギ正常体温を下降させたが,大槽内投与(0.5または5mg/body)ではその度合はきわめて弱いものであった.sodium acetylsalicylate の静注(140mg/kg)は正常体温に影響を与えなかったが,大槽内投与(0.7 または 7mg/body)では正常体温を下降させた.2)内毒素の静注(0.5μg/kg)または大槽内投与(0.01μg/body)による発熱に対して aminopyrine の静注(50mg/kg)は著しい解熱効果を示した.解熱効果の度合は内毒素による発熱がほぼ最高に達する3時間後において顕著であった.しかし,aminopyrine の大槽内投与(5mg/body)は内毒素の静注または大槽内投与による発熱に対してきわめて弱い解熱効果を示すにすぎなかった.3)sodium acetylsalicylate の静注(140mg/kg)または大槽内投与(0.7mg/body)は内毒素の大槽内投与(0.01μg/body)による発熱に対して同程度の解熱効果を示した.4)aminopyrine の主な代謝産物である 4-aminoantipyrine の静注(50mg/kg)は解熱効果を示したが大槽内投与(5mg/body)では解熱効果を示さなかった.4-aminoantipyrine の代謝産物である N-acetyl-4-aminoantipyrineの静注(50mg/kg)は解熱効果を示さなかったが,大槽内投与(5mg/body)では aminopyrine(5mg/body)の大槽内投与時とほぼ同程度の弱い解熱効果を示した.以上の成績より aminopyrine の解熱効果は主に末梢性に発揮される可能性が示唆された.
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