日本薬理学雑誌
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Mezolidonの抗潰瘍作用機序について―ラット水浸拘束ストレス潰瘍モデルを用いて―
芦田 豊, 村上 元庸, 水野 雅博, 斉田 宏, 三宅 健夫
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1988 年 91 巻 3 号 p. 121-127

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抄録
新規抗潰瘍薬mezolidon (KM-1146,2-(3,4-dimethoxyphenyl)-5-methylthiazolidine-4-one)の作用機序を調ぺる目的で,ラット水浸拘束ストレス潰瘍モデル(3時間)を用いて潰瘍係数,胃粘膜血流(レーザードップラー法),胃粘膜電位差,胃・十二指腸粘膜表面pHおよび血液粘度について検討した.対照群では水浸3時間後には肉眼的に粘膜障害が発生し,胃粘膜血流は前値の40%まで,胃粘膜電位'1差は48%まで低下した.mezolidon 300mg/kgの前処置により粘膜障害の発生は有意に予防され,胃粘膜電位差の低下は前値の75%と対照群に比し有意に抑制された.胃粘膜血流は水浸開始後20分および30分に前値に比しそれぞれ120%,119%と有意に増加したのち漸減したが,3時間後でも67%と対照群に比し有意の高値を示した.一方,胃・十二指腸粘膜表面pHは対照群では非ストレス負荷群に比し十二指腸で有意の低下を認めたが,mezolidon投与群では各部位において対照群と差がみられなかった.水浸拘束ストレスにおける胃粘膜血流の低下は深部体温の低下に伴う全血の血液粘度の上昇もその一因であるため,血液粘度への影響を検討したが,mezolidonは低体温負荷による血液粘度上昇に対して改善作用を示さなかった.以上より,mezolidonの抗潰瘍作用の一部に.胃粘膜血流の増加・維持作用が関与している可能性が考えられたが,血流への作用が何を介するかについては今後の検討が必要である.
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