主催: 日本知能情報ファジィ学会
共催: 国際ファジィシステム学会
人間が物を把持する際に,その手・指が持つパッシビティが把持物体の安定性向上に大きく寄与していることに着目し,ロボットハンドにおいてそのパッシビティを実現する機構の提案を行う.本研究では,この機構の実現の為に人の指の腱において物を把持する際に使用する主な6本の腱を選択し,それを模擬した腱配置を採用する.また,腱の張力計測および外力に対してもバックドライブを可能にする為に腱と直列にバネを接続し,腱の位置・張力制御を行っている.最後に,このシステムを用いて物体の把持実験を行い,指先力の方向が変化させた際に指先姿勢が受動的に変化し,物体との接触状態が変化することを確認した.また,この腱駆動が持つ指先位置のヒステリシス特性について,ソフトコンピューティング手法等を用いて対策していく予定である.