主催: 日本知能情報ファジィ学会
共催: 国際ファジィシステム学会
提示文章をもとに想起を行う際の脳活動を推定した.fMRIによる想起時の脳活動の推定を行っているが,本研究ではEEG計測と等価電流双極子推定法を試み,fMRIでの結果との比較を行っている.被験者は継続的に英文センテンスを場所法で記憶し,想起再生のメンタルリハーサルを行っている.被験者が記憶しているセンテンス500文からランダムに選択された文による想起過程でのEEGを計測し,脳内処理部位を推定した.この結果,時間分解能の低いfMRIでの結果とは異なり,より短い時間での脳活動部位の推移に関する推定結果が得られた.また想起の過程についての推定結果は,Wernicke野,Broca野など言語認知に関する部位,そして前頭前野,中前頭回および下前頭回などのワーキングメモリとされる部位にECDが推定され,これらの部位がfMRIによる研究とほぼ同様の部位であることを確認した.