抄録
写真撮影の技術は江戸末期から存在している. 函館においてもその技術を証明するかの如く, 江戸末期からの歴史的建造物を撮影した写真が多数残されている.当時の函館と現在の函館を古写真で見比べることで, 観光者にとっては今までになかった体験ができると期待される. このような点を考慮すると, 函館の歴史的建造物の古写真は, 函館の観光の背景を考えれば, 当然観光資源としてのポテンシャルは高い. しかし, 観光資源としての活用に関しては, 現状では十分な連携が取れているとは言いがたい.当論文では, それらの観光資源を有効活用すべく, GPS と GIS を利用した観光情報ナビゲーションシステムについて述べる. システムでは, GPS から観光者の位置情報を取得し, 観光資源の GIS レイヤを参照して, 観光者に古写真の画像を提供する. 以降, システムの仕組みと, システムの実験結果, そして結果に対する考察について述べる.