抄録
近年,ロボットの利用が産業用から民生用へと広がり,多くの人が操作しやすいロボットの動作指示手段が重要となっている.二つの試みを報告する.1.手ジェスチャ検知では加速度センサの振り(動加速度1G以上)と傾き(静加速度1G以内)の大きさと方向をマイコンで判定し,手ジェスチャ種別に応じて移動ロボットの前進・後退・左右回転動作を実行する. 2.赤外線リモコンを用いて移動ロボットに動作指示し,同時に操作する人間の方向を特定するシステムを開発し,人間追尾動作に応用することを試みた. 3.5cmの円筒カバーを被せた45°間隔の8個の赤外線受光モジュールがロボット外周に取り付けられ,受光指向性を与えられる.最初に受光したモジュールを判定することで約45°の範囲で人間の方向を特定できる.移動ロボットはリモコンボタンで指示された前進・後退・左右回転の運動と人間追尾動作を行う.いずれのインタフェースも直感的でわかりやすい.