抄録
心理測定技法として小田が開発したFCR法(Fuzzy-set Concurrent Rating
Method:ファジィ多項目並列評定法)は、被験者に肯定的な尺度と否定的な尺度の両方への独立応答をさせる。一方、ブルガリア人
K.Atanasovの提唱するIFS(Intuitionistic Fuzzy
Set:直感的ファジィ集合)は、集合への帰属度と、非帰属度を別の変数とする。このように、両者の考え方は良く似ている。本研究では、両者を比較し、
異同を明らかにするとともに、FCR法の理論的基礎モデルとして提案したHLSモデル(Hyper Logic Space
Model)を発展させるための方向性を論じる。