抄録
街並みの整備を行う場合、現状を十分に把握した上で景観を評価し、整備目標や整備箇所を設定する必要がある。しかしながら、従来の景観評価は評価する側の視覚的な主観に依存することが多く、景観を正確に把握することは困難である。そこで本研究の目的は、自己組織化臨界状態解析を用いて、街路景観を客観的に記述評価する手法の構築にある。この考え方は、線的に連続する街路景観をひとつの系として捉え、対象街路全体における部分の状態と街路全体との関係性を導く内容である。心理量を解析に導入することで、本手法の適用可能性を検証する。既往研究で、本手法が歴史的街路景観を有する街並みに対して有効であることが分かっている。本報は、一般的な都市の街路景観に対する本手法の有用性を検証すると共に、新しい町並み計画の際に利用することも考えている。