抄録
我々は日常生活において意識するしないにかかわらず,様々な状況において行動を決定し,行動を実行している.その中でも基本的な行動決定として,対向者とのすれ違い行動がある.すれ違い行動においては,我々は主に視覚情報から避ける方向を判断し,特に対向者の身体部位及びタイミングが重要な情報となる.そこで本研究では,対向者の特定の身体部位をマスキングした映像を用いて,対向者とのすれ違いにおける回避判断実験を行い,回避判断において重要な身体部位が足元であることを明らかにした.更に対向者の足元について,歩行周期と足の位相を評価する実験を行った.結果から,すれ違い時は,足元をコントロールすることが出来る足の着地時及び,離陸時に回避判断を行っていることが明らかになった.これらの結果から,我々は人とのすれ違い時の行動決定において対向者の足元の位相が影響を与るという,歩行周期に基づいた行動決定モデルを提案する.