抄録
各項がファジィ数であるような数列,ファジィ数列を考える。このとき,任意のCauchy列が収束するかどうかが問題となる。ファジィ数における基本定理を用いることにより,この問題が肯定的に解決される。
さらに,一般項がファジィ数であるファジィ級数が自然に定義されるが,一般項間の演算が和だけではなく,差の場合も考えると,必ずしも差が定義されない。したがって,ファジィ級数の収束を定義する場合,各第n部分和の存在の保証が必要である。
本稿では,最初にこのようなファジィ級数の収束・発散を定義する。つぎに,特別な場合として,交代級数の収束に関するライプニッツの定理をファジィ数空間上に拡張する。