抄録
AR(自己回帰)モデルは統計学において時系列データに適用されるモデルで、過去のデータからその将来を予測するために用いられる。 本研究では姫路市における地域別の喘息発作数をARモデルを用いて予測し、その喘息発作原因と地域の関連性を調査すると共に、年代別喘息発作数予測システムの精度向上を目指した。予測には2001~2005年のデータを学習データとし、2006~2010年の喘息発作数を推算し真値との比較を行った。自己相関の低いと考えていた高齢者の予測が特定の地域においてはよく再現できるケースもみられ、時系列予測には年齢だけでなく地域性を含めることも必要であることを示唆する結果を得た。