ABCアルゴリズムは、蜜蜂の採餌行動から着想を得た群知能アルゴリズムであり、関数最適化を目的として開発された近似最適化手法である。ABCアルゴリズムは、単峰性問題、多峰性問題を問わず高い探索性能を持つが、いくつかの問題点が存在する。例として、個体の多様性を重視した探索を行うために、最適解に収束するまでに時間がかかりやすいという問題が存在する。この問題点を解決するため、本研究では、遺伝的アルゴリズム（GA）等の進化的計算法の遺伝的操作をABCアルゴリズムに取り入れることにより、探索性能を高めた手法を提案する。本手法の有効性を関数の最適化シミュレーションにより検証したので、この結果についても報告する。
