p. 697-700
これまでに,観測者の主観的なあいまいさを含めることを許容するファジィ区間データの処理方法を提案し,その有効性が示されてきている.これらの方法では,通常の統計的な処理方法に補正量を加える方法で,あいまいさによる影響を考慮している.そして,その応用の一つとして情報量規準AICによりファジィ区間データから統計的なモデルの選択方法も提案してきた.一方,AICに対して直接補正を行う場合,補正の効果が消去されることが明らかとなってきている.そして,正規分布モデルの選択においてその状況が一部確認されている.しかし,確認は一つのケースでしか行われておらず,その状況が一般的なものかはわからない.そこで,ファジィ区間の幅を変化させることで,正規分布モデルの選択におけるAICに与える影響を検討する.