抄録
目的の環境に合わせた自律ロボットの構造と制御を進化的に獲得する研究が近年行われている.しかし,従来研究の多くは,棒やサーボモータなど極めて単純な要素をロボットの構成単位にしているために,歩行動作などの単純な挙動の獲得にとどまっている.そこで本稿では,モータを搭載した車輪や関節といった機能的な部品を複数利用し,これらの組み合わせ方と制御方法を要求されるタスクにあわせて自動設計を行う手法を提案する.本手法ではReal valued Flexibly Connected Neural Network (RFCN)を用いることでこれを実現する.仮想空間において実験を行い,その環境下で獲得されたロボットの動作について報告する.また,その結果に基づいて実ロボットへの適用実験を行ったことについてもあわせて報告する.